
第2回
「東映まんがまつり」作品のような
冒険活劇アニメーションを作りたい

──
最初の頃のうーにゃんって、
よく見ると今とちょっと違う?
木川田
初期はそうですね。
森康二さんの描く動物のキャラクターが
とてもかわいくて、私もこーだいも大好きな
んです。
このイメージをベースにしているからですね。
★森康二さん
日本初であるカラー長編漫画映画「白蛇伝」、
「少年猿飛佐助」「西遊記」「太陽の王子ホルスの大冒険」
「長靴をはいた猫」など数多の制作に携わり、
日本のアニメーションに大きく寄与したアニメーター。
こーだい
色味も昔の日本アニメ風にやってみようと
この頃は考えていました。
うーにゃん初期デザイン
──
森康二さんの影響をすごく感じる。
最初にデザイン案として
描いてもらったものは、
かなり影響を受けていますね。
こーだい
子猫の作品があって。
「もぐらのスタジオ: もりやすじ画集」と
「こねこのらくがき」に登場する子を参考
にしました。
他の動物キャラクターも、
丸・三角・四角で構成されてて
どの子も本当にかわいいんです。
海外だとカートゥーン・サルーンの
作品が、丸・三角・四角で
デザインされたキャラクターが
登場しますが、日本だとあまりなくて。
「ドラえもん」はそうなのかな。
木川田
この時代の特徴的な
キャラクターデザインに加えて、
フルアニメーションなのも特徴です。
このあと日本の主流は
リミテッドアニメーションになったから。
こーだい
「このキャラクターで
フルアニメーションみたいな動きって、
今はあまり見ないからやりたいね」
という話はこーだいとしてましたね。
木川田
言われてみれば確かに。
──
こーだい
森さんの作品も上映していた
「東映まんがまつり」の
ラインナップのような、
動物キャラクターの冒険活劇が
現代ではあまり引き継がれてないと
思ったので、自分達で、子どもに向けて
そこにはまる作品をやろうというのも、
動機としてありました。
実験も兼ねて作ったのが、
「主題歌アニメPV」編になります。
『子猫の配達員うーにゃん』主題歌アニメPV
初期は森さんの絵柄の要素も
すごくあったけど、描くうちに
段々と自分たちの絵柄に寄っていって。
木川田
流れも汲みつつ新しさも取り入れて、
ななほしらしいキャラクターが
出来上がっていきました。
こーだい
漫画も第1話と今のものを比較すると…。
──
木川田
かなりもっちりしました(笑)。
もっちりが我慢できなかった(笑)。
──
木川田
どんどん、もちもちモフモフしちゃって。
コミック『子猫の配達員うーにゃん』の
半ばにはもう自分の絵柄になっています。
こーだい
漫画の方が先に絵柄が変わったことで、
アニメもキャラクターデザインを
変えないとねということになって、
初期と全然違います。
短編アニメと漫画で表現を変えていて、
漫画では主線がしっかり入ってますが、
アニメでは主線をなしにしました。
また、新アニメシリーズでは、
漫画に寄せて主線をありにして、
デザインも新しくしています。
見比べてみたのですが、
確かに結構もっちりしましたね。
こーだい
キャラクターのモデルは作り直しになった
けど、そのおかげでちょうど良いかわいさの
うーにゃんに落とし込めたかと思います。








